明日のためのビブリオ

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ブランドとは尖がった独自性であると教えてくれるマーケティング本『ザグを探せ!』

みんなが「ジグ」なら、あなたは「ザグ」を目指せ!という標語が、本書のテーマのすべてだろう。

それが理解できたならば、述べられる皆と違った独自性を磨くために何をすればよいのか、というザグを探せ!で述べられている17のステップを試してみればよい。

この本は、マーケティング本であり、起業のためのアイデア本だ。

本書の内容を実際に行動に起こすには、エネルギーが必要だが、このステップを踏んで、ビジネスを構築していくことができたら、成功する確率はグンと上がる気がする。

自分が実際に行動してみて、結果、うまくいかなかったという経験は、あとから振り返ると、「ああ、これは、ザグじゃなかったからな」という感覚。

実際に、この『ザグを探せ!』に書かれていることを実行するのは、簡単なようでいて、難しい。

 

ともかく、こんな短い1冊の中に、これだけ示唆に富んだ具体的なアイデアが盛り込まれている本は、なかなか見かけることがない。

何気なく、付録についている「マーティの辛口ネーミング批評」だけでも、この本の定価分の価値はあるんじゃないだろうか。例をあげると、石油会社であれば、Shellは良いネーミング。Unocalは悪いネーミング。この理由がきっちり分析されているのだけれど、こんなネーミング批評が、既存の企業70社分を超える量、ついているのだ。付録にしては、豪華極まりない。

一読してみると、いろいろと気づきがあるはずなので、起業を志している人には、特にお薦めである。